MBTおよびメンタライゼーションに関する訓練と研修をおこなう立場について
日本MBT協会 運営委員会
2023年8月
日本MBT協会は、日本におけるMBTの訓練・研修(training)の質を担保するために、会員資格審査委員会規定を設けています。Anna Freud(以下AF)は、MBTの訓練・研修をおこなうための公認資格(Associate Trainer・Trainer)をPractitionerとSupervisorの先の資格として設定しています(図を参照)。それに基づき、私たち日本MBT協会は、「MBTに関する訓練・研修(A)は、Practitionerとしての訓練と実践、それに加えてSupervisorとしての臨床指導を十分に経験した上でおこなうものである」と理解しています。会員は、AF公認の訓練・研修資格を取得するまでは、訓練・研修(A)をおこないません。また、日本語圏でのサイコセラピーの訓練・研修(Bを含む)に関する歴史と経緯を鑑み、かつ公認Supervisorのスーパーヴィジョンを受けた体験を踏まえると、公認のPractitionerとSupervisorとしての確かな経験を基盤にして、AF公認のPractitioner加えてSupervisorとしての明確な経験を踏まえた上で訓練・研修(A)をおこなうという専門性の段階的な発展に意味があることを実感しています。また、日本MBT協会はMBTに真摯に取り組みたいと願っています。そのため日本MBT協会の会員は、AFが関与しないMBT,メンタライゼーション、メンタライジングを冠するアプローチ・療法の訓練・研修(B)や有料の勉強会(C)ならびにMBT、メンタライゼーション、メンタライジングを冠した療法・アプローチの記述を含む専門家養成課程の学外実習・学内実習(D)を行いません。ただし、日本語圏でのこれまでの経緯を踏まえて、MBTやメンタライゼーション、メンタライジングを冠した訓練や研修(B)および有料の勉強会(C)を主催した実績がある方についても、申請時点から遡って1年間の移行期間に、そうした訓練・研修(B)や有料の勉強会(C)および学外実習・学内実習(D)をおこなっておらず、同時に他の条件を満たしている場合には、喜んで会員としてお迎えしたいと考えています。
日本MBT協会のワークショップに関する立場について
2023年6月
7月1日(土)におこなわれるワークショップ「一緒にメンタライジングを学びませんか?」についてお知らせします。英国アナフロイトセンターのMBT開発者Anthony Bateman氏から私たちは「MBTスーパーヴィジョンを受けている臨床家によるもので、MBTへの関心を促進するワークショップであれば、MBTの普及に寄与する」という通知を受けました(2023年1月12日)。これに基づき、7月1日のワークショップは、訓練や研修ではなく、AFC公認のMBTへの関心を促進するために、MBT開発者・AF公認訓練資格保持者の監修のもと、学術的な勉強会・交流会の枠組みで、MBTスーパーヴィジョンを継続的に受けている臨床家による学術的な話題提供と、ディスカッションをおこないます。尚、日本MBT協会では、日本におけるMBTの訓練や研修の質を担保するために、会員資格審査委員会規定を設けています。